紙ごみの発生抑制 ー ペーパーレス社会へ
紙の使用を減らさなければならない
 燃やすごみで生ごみに次いで多いのが紙ごみである。燃やすごみの紙ごみの大半は、資源ごみとして出せるもので、分別を徹底すれば大幅に減らすことができる。

 しかし、紙の使用そのものを減らさなければならない。紙を生産するために必要な森林資源に限りがあるからである。森林は、二酸化炭素を吸収し、地球温暖化防止に重要な役割を担っている。その森林の伐採が進んでいる。古紙再生は、収集運搬過程、古紙製造過程においてエネルギーを消費し、二酸化炭素を排出します。また、紙の品質から古紙再生の限界がある。現在、中国の一人当たりの紙使用量は、日本の約4分の1。中国の紙生産量約8千万トンは、既に米国を抜いて世界1位になっている。中国の人達が現在の倍の紙を使用するだけでも世界全体の紙使用量は大幅に増える。今後の世界全体の文化的発展を考えれば紙の需要はけた違いに大きくなる。これらの膨大な紙使用をまかなう森林はない。植林、木材以外の植物からのパルプ生産も進んでいるが、需要には追い付かないだろう。当然、紙の価格は大幅に高騰するのは想像に難くない。木材の地球温暖化対策の観点からも紙生産量を減らさす必要がある。今後、紙の使用量を大幅に減らさざるをえなくなる。

 一方、若者の紙離れが進んでいる。若者の情報源はインターネットやテレビ。米国では新聞社の倒産、日本でも多くの新聞社は赤字。雑誌や新聞の広告収入減などの状況下、電子ペーパーや電子ブックリーダーの技術的進歩と相まって情報発信の紙媒体から電子媒体への転換が始まった。500年前のグーテンベルクの活版印刷革命から長年続いてきた印刷本から電子本への歴史的転換が始まろうとしている。
紙媒体から電子媒体への転換を促す要因
***地球環境を守るために紙の使用を減らさなければならない***
紙の生産用木材供給量の限界
森林破壊ー温室効果ガス吸収量の減少ー地球温暖化
紙生産量を増やせない
途上国の発展と人口増化
文化発展により途上国の1人当たりの紙使用量増加ー限られた紙生産量の分配
先進国の1人当たり紙使用量を大幅に削減しなければならない
紙生産量の80%は情報媒体用
紙生産量の80%は印刷情報用紙60%.新聞用紙20%
これらは電子媒体に置き換え可能
***印刷本から電子本への歴史的大転換が始まった***
進む紙離れと新聞・出版の苦境
若者の書籍・雑誌・新聞離れーインターネットが情報源
新聞社の倒産(米国)、紙媒体の広告の減少
電子新聞・電子雑誌・電子書籍
相次ぐ電子新聞、電子雑誌・電子書籍サイトの開設
電子ペーパーの技術的進歩
電子ペーパーの発展
電子ブックリーダーの登場
印刷本から電子本への歴史的転換が始まった