炭化(炭素化)によるごみ処理法
炭化法によるごみ処理施設の考察
ガス熔融法と炭化法の共通点と異なる点
ガス熔融法
ガス化炉と下記の炭化炉は同じ構造。炭化物を溶融炉で燃やさないで回収するのが炭化法(下記)
炭化法(現状)
ガス状成分を燃やさないで回収するのが非焼却の炭化法(下記)
炭化法(非焼却)
非燃焼処理は「炭素化法」との共通課題
炭化法と炭素化法の共通点
●燃焼させずに無酸素下で熱分解
< strong>炭化法(非焼却へ転換)
炭素化法(非焼却)
●生成物が有用な資源として再利用できる
炭化法、炭素化法ともに、生成した炭化物は製鉄所のコークス代替利用や土壌改良材、燃料などに活用できる。
炭素化法で生成した炭化物の性状は明らかにされていないが、窒素自体は化学反応を起こさないので、生成した炭化物の性状は同じであると思われる。
金属はそのままの形で回収される。パソコンや携帯電話などからの金やレアメタルの回収にも有効であろう。
●副生する液状および気体状成分の処理
副生する液状および気体状成分の処理は、炭化処理および炭素化処理の共通の課題です。
現在、炭化処理では副生する液状および気体状成分燃焼により処理しています。
燃焼によらない液状および気体状成分処理が確立すれば、炭化処理および炭素化処理とも完全な非焼却を達成することができます。
炭化法と炭素化法の相違点
●炉内の無酸素状態の違い
炭化法ー流動床式では空気で流動砂を振動させるので若干酸素が入る。
ロータリー式でもごみ投入時に若干の空気が入る。
混入した空気の分だけ燃焼が起こり、微量の灰とダイオキシンが生成する。
炭素化法ーごみを密閉容器内に入れた後、空気を窒素で置換するので完全な無酸素下で熱分解になり、
灰とダイオキシンは生成しない。
炭化法の利点
●大規模施設(自治体、企業)が稼働している
炭化法の課題
●非焼却への転換
現在、炭化法ではガスおよび液状成分を燃料として燃やしているが、これらを極力燃やさないようにする。
費用対効果だけでなく、市街地では煤煙を出すことができないことも考慮しなければならない。
これは、「炭素化法」と同じ課題である。